不動産を相続する際には、適切な手順で手続きをおこなうことが重要になります。
手続きが遅れると、罰則の対象となる可能性があるため注意が必要です。
今回は、不動産相続の基本的な流れと相続手続きにおいて、司法書士に依頼できることを解説します。
不動産相続の手続きの流れ
不動産を相続する際の主な流れは以下のとおりです。
遺言書の有無を確認する
相続が発生したら、まず遺言書があるかを確認します。
遺言書がある場合、その内容に従って相続をすすめます。
公正証書遺言であればそのまま手続きをすすめられますが、自筆証書遺言の場合は家庭裁判所での「検認」が必要になります。
相続人の確定と財産調査
相続人を確定するため、戸籍謄本を取得し、誰が法定相続人かを確認します。
また、不動産の登記情報や固定資産税の通知書などをもとに、相続する不動産の状況を調査します。
遺産分割協議の実施
相続人が複数いる場合は、遺産分割協議を行い、誰がどの不動産を相続するかを決めます。
協議がまとまったら、全員の署名と実印を押印した「遺産分割協議書」を作成します。
さらに、実印であることの証明として、全員分の印鑑証明証を添付します。
相続登記の手続き
次に不動産の名義を変更する「相続登記」を行います。
相続登記に必要な書類は、以下です。
- 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
- 相続人全員の戸籍謄本
- 遺産分割協議書
- 固定資産評価証明書
登記申請書2024年4月から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に手続きを行わないと罰則(10万円以下の過料)の対象となる可能性があります。
相続手続きで司法書士に依頼できること
司法書士は不動産相続において、以下のようなサポートが可能です。
- 相続登記の申請書類の作成と提出
- 戸籍謄本や住民票の取得代行 (※)
- 遺産分割協議書の作成サポート
- 法務局での登記手続きの代理
(※)配偶者や直系卑属、直系尊属の方は戸籍の広域交付の制度を利用することができます
これらの手続きを司法書士に依頼することで、書類の不備による再提出のリスクを防ぎ、手続きをスムーズに進めることが可能です。
まとめ
今回は、不動産相続の基本的な手続きの流れや、司法書士に依頼できることについて解説しました。
不動産の相続手続きは、遺言書の有無の確認、相続人の確定、遺産分割協議、相続登記といった流れですすめられます。
2024年4月から相続登記が義務化されたため、早めの対応が必要です。
不動産相続の手続きに不安がある場合は、司法書士に相談することを検討してみてください。
司法書士みちのく事務所(埼玉県所沢市/狭山市、入間市、東村山市、清瀬市)|不動産相続の手続きの流れと司法書士に依頼できることを解説